異字同訓
このコンテンツは、間違いやすい「異字同訓」の使い分けの用例を示したものです。
※文化庁の『「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)』を参考にしています。
まざる(交混)
- 【交ざる】主に、元の素材が判別できる形で一緒になる。
- 芝生に雑草が交ざっている。子供たちに交ざって遊ぶ。
- 【混ざる】主に、元の素材が判別できない形で一緒になる。
- 酒に水が混ざる。
まじる(交混)
- 【交じる】主に、元の素材が判別できる形で一緒になる。
- 漢字仮名交じり文。白髪交じり。小雨交じりの天気。
- 【混じる】主に、元の素材が判別できない形で一緒になる。
- 異物が混じる。雑音が混じる。
まぜる(交混)
- 【交ぜる】主に、元の素材が判別できる形で一緒になる。
- 交ぜ織り。カードを交ぜる。
- 【混ぜる】主に、元の素材が判別できない形で一緒になる。
- コーヒーにミルクを混ぜる。セメントに砂を混ぜる。絵の具を混ぜる。
まち(町街)
- 【町】行政区画の一つ。人家が多く集まった地域。
- 町と村。○○町。町役場。町ぐるみの歓迎。城下町。下町。町外れ。
- 【街】商店が並んだにぎやかな通りや地域。
- 街を吹く風。学生の街。街の明かりが恋しい。街の声。街角に立つ。
まるい(丸円)
- 【丸い】球形である。角がない。
- 丸いボール。地球は丸い。背中が丸くなる。角を丸く削る。丸く収める。
- 【円い】円の形である。円満である。
- 円(丸)い窓*。円(丸)いテーブル*。円(丸)く輪になる*。円い人柄。
- *窓やテーブル、輪の形状が円形である場合に「円い」と「円」を当てるが、現在の漢字使用においては、球形のものだけでなく、円形のものに対しても、「丸」を当てることが多い。
まわり(回周)
- 【周り】周囲。周辺。
- 池の周り。周りの人。周りの目が気になる。学校の周りには自然が残っている。
- 【回り】回転。身辺。円筒形の周囲。
- モーターの回りが悪い。回り舞台。時計回り。身の回り。胴回り。首回り。
みる(見診)
- 【見る】眺める。調べる。世話する。
- 遠くの景色を見る。エンジンの調子を見る。顔色を見る。面倒を見る。親を見る。
- 【診る】診察する。
- 患者を診る。脈を診る。胃カメラで診る。医者に診てもらう。
もと(下元本基)
- 【下】影響力や支配力の及ぶ範囲。…という状態・状況で。物の下の辺り。
- 法の下に平等。ある条件の下で成立する。一撃の下に倒した。花の下で遊ぶ。真実を白日の下にさらす。灯台下暗し。足下(元)が悪い*。
- 【元】物事が生じる始まり。以前。近くの場所。もとで。
- 口は災いの元。過労が元で入院する。火の元。家元。出版元。元の住所。元首相。親元に帰る。手元に置く。お膝元。元が掛かる。
- 【基】基礎・土台・根拠。
- 資料を基にする。詳細なデータを基に判断する。これまでの経験に基づく。
- 【本】(⇔末)。物事の根幹となる部分。
- 生活の本を正す。本を絶つ必要がある。本を尋ねる。
- *「足もと」の「もと」は、「足が地に着いている辺り」という意で「下」を当てるが、「足が着いている地面の周辺(近くの場所)」という視点から捉えて、「元」を当てることもできる。